タイムマネージメントのお話 3

  •  ゆっくりやろうとすると早くできてしまう矛盾

ゆっくりやると仕事の効率が下がると思われがちですが、そうでない場合もあり得ます。今日のように社会のスピードが異様に早くなっている世の中では、ス ピードに呑まれてあせりの気持ちを感じ、前のページで述べた心理的な忙しさに取り付かれてしまうと、スマートに仕事をすることが難しくなります。しかも、 忙しさを感じさせる要素が 、実際にあまりにもたくさん身の回りに存在します。Eメール、携帯電話、携帯パソコン・・・、便利な道具はより人々の心のゆとりを奪っているような気がし ます。そんな中でゆっくりやろうとすると 、逆に早くできてしまうという不思議なことに、私はあるとき気づきました。それは、*「あくせくするな、ゆっくり生きよう」 という本を読んだ後に分かりました。私が仕事が忙しくパニック状態に陥ったときに、いったん心をリセット(リラックス)し、 どうせ急いでもできないものはできないし、ゆっくりやろうと自分に言い聞かせ、いざ仕事に取り組んでみると、とても落ち着いていてなおかつ、集中力が高ま るせいか、どんどん仕事が片付いていくのです。しかもストレスに感じないでです。それ以来、忙しく感じてやばいと思った時は、必ず自動販売機にコーヒーを 買いにいき、3分くらいゆっくりするようにしました。一度リラックスできると、頭がとてもクリーンになって、仕事の必要性や優先順位まできちんと見えるよ うになった気がします。(あくまで自分の内部でのことですが・・・) また、仕事を早く終えることができると、いざ集中すればすぐにできるという心のゆとり(自信)ができるため、前述のプライベートの時間をうまく取り入れた 時間管理もすんなりできるようになったと思います。皆様が忙しく感じたとき、一度ゆっくりやろうというマインドを試して頂ければ、それを実感できると思い ます。

私は今でもこの本を自分のバイブルとして大切にしています。ゆっくり生きてみると何が起 きるか? 今に集中することができるようになり、人生のいろいろな側面が明確に見えてくるような気がします。あのホームラン王の王選手が 、調子がいいときに同室のチームメイトに、「俺は今ボールの縫い目が見えるんだ」といったことがあるそうですが、これはゆっくり生きてみると集中力が高ま る結果、いろいろなものが見えてくるといういい例えになると思います。逆にいかに集中力を高めるかを考えたときに、気持ちにゆとりを持つことが大切なんだ と思います。