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 Jビザ研究者のケーススタディ (政府機関の場合)

  • J−1ビザで滞在する、政府機関(NIH, NASAなど)のResearcher の場合
     (旧Treaty Article #20(1)の適用、1042S上のIncome Code 15

    (注意) 新しいTreaty (2004年7月1日より適用)において、2004年3月31日以降に米国へ入国された方は、以下のケースが適用がされなくなることが予想されます。2004年3月30日現在で、旧Treaty Article #20(1)の適用がされる方は、残りの期間このTreaty の恩恵を受けることが可能です。詳しくは、IRS Publication 901 U.S. Tax Treaties (PDFファイル) を参照ください。


     

    • ケース1・・・J-1ビザ研究者、 Post Doctoral Fellow などのResearcher で、政府機関から研究活動に対してGrant 扱いの所得を得ている、配偶者(J-2ビザ)所得なし、子供2人(J-2ビザ)、入国日2002年8月1日。今回の滞在が初めての米国滞在の場合。

       まず、税法上のステータスから整理して考えます。2002年8月1日に入国していることから、F, J, M, Q ビザの特別ルール が適用されますので、Substantial Presence Test のDays of Presence が2002年と2003年の2カレンダーイヤー分0日扱いになり、結果としてNon Resident になります。

       一方、U.S. Tax Treaty に関しては、もしTreaty Article #20(1)の条件を満たしているとするならば、入国日より5年間、該当する所得が非課税扱いを受けます。Treaty に関しては、U. S. Tax Treaty (日米租税条約) を参照ください。このケースまとめると以下のようになります。

    2002年 米国税法上Non Resident  旧Treaty Article #20(1)適用 Federal 免税

    2003年 米国税法上Non Resident 旧Treaty Article #20(1)適用 Federal 免税 

    2004年 米国税法上Resident  旧Treaty Article #20(1)適用 Federal 免税

    2005年 米国税法上Resident  旧Treaty Article #20(1)適用 Federal 免税 

    2006年 米国税法上Resident  旧Treaty Article #20(1)適用 Federal 免税 

    2007年 米国税法上Resident  旧Treaty Article #20(1)適用
          Federal 免税(2007年7月31日までの分)

    2008年以降 米国税法上Resident 扱いでTreaty は使えません。 

     仮に、このGrant 扱いの研究活動からのみ所得を得ている場合は、2002年、2003年の申告においては、Federal Tax が0になります。従って、扶養者や子供の分の控除(詳しくは控除について (人的控除・扶養者控除) を参照)をとる必要がありません。いくら控除しても、Federal Tax 0には変わりないからです。従って、この控除のためのITIN (Individual Tax Identification Number)の取得 なども必要ありません。この場合の2002年、2003年の申告書は、1040NR-EZ8843 (本人を含む家族全員分)となります。

     (注意)1040NR−EZ (簡易版)は、配偶者及び子供の控除を取る場合には使えず、1040NR を使う必要があります。本ケースでは、結果的に控除を使わないため、この場合は1040NR-EZでの申告が可能です。

     2004年度に関しては、F, J, M, Q ビザの特別ルール が使えませんので、実際の滞在日数がSubstantial Presence Test の対象になり、この場合、183日以上滞在しているので、2004年1月1日から米国税法上Non Resident になります。その場合の計算式を以下に示します。詳しくは、Non Resident とResident の決定方法 を参照ください。

    2002年 0日 + 2003年 0日 +2004年 実際の滞在日数 ≧ 183

     従って、2004年以降に関しては、税法上Resident でありながら、入国日より5年間である2007年7月31日までの所得分をTreaty Article #20(1)を使うことによって免税になります。この場合のフォームですが、1040NR+8833、もしくは1040で申告します。2007年度の申告に関しては、1040で申請される場合は税額の面で大きな恩恵を得ることが可能ですが、1040を使うことを選択(税法上Resident 扱いを受ける)して、なおかつTreaty の恩恵を受けることが可能である、というきちんとした説明文がIRSに対して必要になります。

     また、2007年度に税額が発生する場合は、配偶者・扶養者(子供2人)の控除を取る必要があるため、該当する方がソーシャルセキュリティナンバーを持っていない場合は、この控除のために、ITIN (Individual Tax Identification Number)の取得 が必要になります。

     州税に関しては、それぞれの州により扱いが違います。(詳しくは、州税に関する注意事項 を参照ください)

     NIH NASA などの研究者の場合、メリーランド州は、Treatyによる免税が認められない州のため、州税の支払い義務が生じます。NIH やNASA では、多くのケースで州税の源泉徴収がされないため、 自主的に州に納付(年4回)する必要があります。この場合のフォームは502D(PDF)となります。

    • ケース2・・・ケース1と同様のケースで配偶者(J-2ビザ)に所得がある場合

 J-1ビザの研究者に関しては、ケース1の場合と同じですが、J-2ビザの配偶者に米国内からの所得がある場合は、2002年と2003年に関しては、夫婦でそれぞれに1040NR+8843での申告が必要になります。税法上のステータスは、J-1ビザの研究者と同じになります。また、J-2ビザの場合は、米国税法上Non Resident であっても、ソーシャルセキュリティタックス (FICA, Medicare) の支払い義務が生じます。


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