Form1040や1040NR上のどこで控除などをするか、これを理解することがとても重要になります。これを分かり
やすくするために、たくさんある控除項目を以下の4つのカテゴリーに分けます。
・控除群1
AGI (Adjusted Gross Income)の上で控除することから、Above
the Line Deductionと呼ばれます。この項目に含まれる控除は、所得から引き算することで、あたかも所得がなかったかのように扱われます。
ここで引ける代表格は引越し費用(Moving Expense)、教育ローンの支払利息などがあります。
詳しくは控除について (控除群1:Above the Line Deduction)を参照ください。
・控除群2
控除群2は、税法上のNon
ResidentとResidentで扱いが異なってきますので注意が必要です。
(米国税法上Residentの場合)
控除群2は、AGIから差し引く本当の意味での控除項目になります。Standard
Deduction (定額控除)とItemize Deduction (項目別控除)の2つの控除の仕方があって、どちらか大きいほうを控除できます。Itemize
Deductionは様々な項目から成り立っている一方、Standard DeductionはFiling
Statusによって一定額が決められています。つまり、何もしなくてもStandard Deductionを使うことで一定額の控除は
税法上Residentの方には約束されています。
Standard Deduction(2003年度)
| Single |
4750ドル |
| Married Filing Jointly |
9500ドル |
| Qualified Widow (er) With Dependent Child |
9500ドル |
| Head of House Hold |
7000ドル |
| Married Filing Separately |
4750ドル |
寄付金や医療費などはItemize Deduction (項目別控除)に属します。寄付金や医療費は税金の控除対象とよく言われますが、Itemize
Deductionの合計額がStandard Deductionの額を超えない限り、控除に使うことは意味がないことになってしまいます。具体例を以下に示します。
(例)Cさんは2003年度の医療費が8000ドル、州税の支払いが2000ドル、通っている教会への寄付金額が1000ドルだったとします。また、CさんのAGI (Adjusted Gross
Income)が30000ドルであり、夫婦合算申告(Joint Return)をすると仮定します。
上記のCさんの例では医療費の8000ドル、州税2000ドル、及び寄付金1000ドルは結果的に控除に使えません。理由はStandard
Deductionで9500ドルの控除をした方が税額を低くできるからです。従ってItemize Deductionに入る項目は常にStandard
Deductionの金額といつも比較して考える必要があります。
(節税のコツ)例えば、ある年に医療費がStandard Deductionを超えるほどかかったとします。その場合、Itemize
Deductionを使うことが既に決まったといえるので、その他のItemize Deductionの項目をよく調べることによって、うまく節税対策が考えられます。具体的には寄付金、ビジネス費用、職務
遂行のための継続教育費用などすべて控除に使えると初めから分かっているわけですので、日々の生活の中で節税対策やそれを考慮に入れた投資計画を考えることができます。
また、Standard Deductionの金額を常に頭に入れておくと参考になるかと思います。
詳しくは控除について (控除群2:Itemize/Standard Deduction)を参照ください。
(米国税法上Non Residentの場合)
控除群2において、税法上Non Residentとして扱われると、Standard
Deductionを使うことができなくなり、Itemize Deductionのみとなります。また、Itemize Deductionにおいても、特定の利子費用と医療費の控除ができなくなります。
詳しくは控除について (控除群2:Itemize/Standard Deduction)を参照ください。
細かいですが、IndiaとのU.S.
Tax Treatyを使う場合は、Non Residentであっても特別にStandard Deductionが使えます。
(米国税法上ResidentとNon Residentの控除群2における違いのまとめ)
人的控除・扶養者控除(Exemption)とは、自分+配偶者+扶養家族の人数×一定額が控除の対象になります。細かいルールはやはりNon
ResidentとResidentで異なってきます。ここでもExemptionという単語が出てきましたが、この場合は頭数で控除できる控除のことを指しています。
簡単化すると… (自分自身+配偶者+扶養家族)×3050ドル (2003年度)
以下に詳細のルールを示します。
(米国税法上Residentの場合)
・本人・・・自分自身が他の人の扶養家族(Dependent)として申告されている場合は控除できません。
・配偶者控除・・・年度末に合法的に結婚していれば無条件で控除できます。年度末で離婚していた場合は控除できません。細かいですが、夫婦個別申告(Married
Filing
Separately)の場合は、配偶者に所得がなく、かつ他の人の扶養家族(Dependent)でない場合のみ配偶者控除を受けられます。なお、配偶者(Spouse)は扶養家族(Dependent)としては扱われません。SpouseとDependentは分けて考えます。
・扶養者控除(Dependency
Exemption)・・・年の途中で死亡または誕生があった場合でも、扶養者控除の対象になります。ここでいう扶養者に該当するためには以下の5つの条件を満たす必要があります。
また、これを5テストと呼びます。
1.夫婦合算申告を提出していない
2.1年を通じて住居を共にするか三親等以内の家族であること
3.米国、カナダ、メキシコのResidentであること
4.扶養者のGross
IncomeがExemptionの額(2003年は3050ドル)未満であること
ただし、19歳未満の子供と24歳未満の学生である子供にま適用されません。
5.扶養者の50%超の年間生活費を負担していること
(税法上Non Residentの場合)
税法上Non
Residentとして扱われる場合は、日本、韓国、カナダ、メキシコの税法上Residentのみ、控除が認められています。
・配偶者控除(Spouse)・・・配偶者に所得がない場合のみ控除可能
(ただし、日本と韓国のResidentは*対象年度にどこかで一緒に暮らしていることが条件になります。つまり一年中別居していた場合は控除が取れません。)
*対象年度・・・2003年度のTax
Return場合は2003年。
配偶者であることは年の終わり、暦年の場合は12月31日で結婚しているかで判断します。
・扶養者控除(Dependents)・・・カナダ、メキシコのResidentの場合は、米国税法上の扶養家族と同じルールが適用されます。日本と韓国のResidentの場合は、対象年度のどこかで一緒に暮らしている子供である必要があります。子供を強調している理由は、自分の親や親戚などをたとえ経済的に扶養していても控除は認められないという意味です。
(注意)配偶者及び扶養者控除を取るためには、配偶者及び扶養者は、ソーシャルセキュリティナンバーもしくは、ITIN (Individual Tax
Identification Number)を持っている必要があります。ITINの取得に関しては、ITIN (Individual Tax Identification Number)の取得を参照ください。