一般に日本での所得税は、雇用主が源泉徴収をし、年末調整を行なってくれるため、手続きを個人 で行なう場合は、高額所得者などの限られた場合となります。これは裏を返せば、節税のチャンスがとても少ないということを意味するところでもあります。一方、ご存知のように米国においては、 日本とは違って申告を個人で行なうことが義務付けられています。その代わりに、非常に多くの節税の可能性があり、税金対策を考慮に入れて、自らのファイナンシャルプランを考えるのが、米国ではごく当たり前のことなっています。いかに税金を節約するか、米国国民は日常から考えて行動しているといえます。従って 、米国一時滞在者は、無駄な税金を払わないためにも、滞在期間中の税金を意識しながら生活することが必要と思います。
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アメリカの確定申告の現状
とあるホームページによると、2003年に米国国民が手書きで確定申告をした場合、申告書作成(Form 1040+Schedule A, B, C-EZ, D, SE-Short )に費やす平均時間は、なんと31時間4分に及ぶとのことです。米国では、節税を追求するCPAなどの税の専門家と、いかに脱税を防止するかを考えるIRSとのいたちごっこが 、今日まで繰り返され、米国税法は年々難解なものになってしまっています。そのため、確定申告のソフトウェアや申告代行のビジネスが成り立つのが米国の現状です。有能な専門家などへ依頼する場合、多くの場合でその手数料以上に節税の恩恵を受けることが可能であるため、個人的に専門家へ相談することも米国では珍しくはないのが現状です。
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誰が申告義務を負うのか(ここでは、 通年米国以外の国に居住しているNon Resident 扱いの人を除いています)
では、いったい誰が米国では申告義務があるのでしょうか 。
米国税法上Resident として扱われる人は、一定額以上の所得がある人が申告の義務を負います。
一方、税法上Non Resident として扱われる人は、所得の有無に関わらず、米国内で何らかの経済的活動を行っている人(Engage in any trade or business in the United States)が申告書の提出義務を負います。 ここでいう経済的活動には学生、教師、研究者などの活動も含みます。
ただし、この例外として、F, J, M, Q ビザのStudent , Teacher 及びTrainee に該当するNon Resident で、*米国源泉所得(U.S. Source of Income) がない場合は、所得税の申告書(1040NRなど)の提出義務が免除されます。 しかしその場合、Non Resident 扱いであることを申請するための書類(フォーム8843)を期日までに提出する義務があります。 従って、税法上Non Resident 扱いを受けると、殆どの人が何らかの書類をIRS(米国歳入庁)に対して、毎年提出する義務があるということです。
(重要)2006年より、この税法上Non Resident に対する申告義務が緩和されました。米国からの就労所得(Effectively Connected Wages )によって申告義務が生じているNon Resident 扱いの人で、その金額が人的控除額(Exemption )を超えない場合は申告義務が免除されます。
(米国税法上Resident)一定額以上の所得がある人
(米国税法上Non Resident)ほぼすべての人 (フォーム8843だけの提出も含む)
・F, J, M, Q ビザのStudent , Teacher 及びTrainee に該当する方で、*米国源泉所得(U.S. Source of Income)(1042SなどのTreaty による免税分も含む)がある場合は、1040NR もしくは1040NR-EZ+8843 の提出義務があります。
・F, J, M, Q ビザのStudent , Teacher 及びTrainee に該当する方で、*米国源泉所得(U.S. Source of Income) がない場合は、フォーム8843のみを申告期日までに提出する義務があります。
・フォーム8843に関しては、J-2、F-2ビザなどで滞在する家族の分も含めて提出する義務があります。
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*厳密には、米国源泉所得(U.S.
Source of Income) のうち、 |
(重要)F, J, M, Q ビザのStudent , Teacher 及びTrainee に該当するNon Resident
→ フォーム8843の提出義務が毎年あります。
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いつ申告するのか
申告書の提出期限は、どの期間を会計年度とするかによります。自分の会計期間の終了日から4番目の月の15日が申告書の提出の締切日です。例えば、日本の会社のように3月31日で年度を終了させた場合は、4番目の月の15日、すなわち7月15日です。どの期間を自分自身の会計期間とするかは、自由に決めることができますが、一度決めたら正当な理由なしに変更してはいけません。 通常、米国社会の一般的な会計年度に合わせるのが簡単であるため、12月31日で年度を終了させ、4月15日までに申告書を提出するのが一般的です。 詳しくは、申告書の提出期限及び延長届けについて を参照ください。
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申告しないとどうなるのか
それでは、申告を怠るとどうなるのでしょうか。課税所得がある場合、雇用主からIRSなどにも、W-2などの情報が送られます。そのときIRS側では、その人がどんなビザで何をしているのか申告しない限りわかりません。従って、申告義務を怠る人として税金の計算をし、足りない税金に対して延滞の利息 とペナルティを加算します。課税所得がない人は基本的にペナルティを課せられることはないのですが、米国税法を遵守しなかったという記録が残ることになります。これはビザの規則に反することになります。もう二度とビザの更新やアメリカ留学をしないという人は、問題にならない可能性もあるかと思われますが、いずれにしてもトラブルを避けるためには、毎年きちんと正しい申告をする必要があります。

