(2002年、2003年の申告)
仮に、このGrant 扱いの研究活動からのみ所得を得ている場合は、2002年、2003年の申告においては、Federal
Income Tax の課税対象額(Taxable Income)が0になります。従って、扶養者や子供の分の控除(詳しくは、控除について (人的控除・扶養者控除) を参照)をとる必要がありません。いくら控除しても、Federal
Tax 0には変わりないからです。従って、この控除のためのITIN
(Individual Tax Identification Number)の取得 なども必要ありません。この場合の2002年、2003年の申告書は、1040NR-EZ+8843 (本人を含む家族全員分)となります。
また、2002年、2003年は税法上非居住者(Non
Resident)であるため、銀行預金の利子所得(1099INT)は非課税扱いを受けます。1099INTに関しては、申告書本体(1040など)への添付書類
(W-2、1042S、1099、…) を参照ください。
(注意)1040NR−EZ
(簡易版)は、配偶者及び子供の控除を取る場合には使えず、1040NR を使う必要があります。本ケースでは、結果的に
この控除を使わないため、この場合は1040NR-EZでの申告が可能です。
(2004年〜2006年の申告)
2004年に関しては、F, J, M, Q ビザの特別ルール が使えませんので、実際の滞在日数がSubstantial
Presence Test の対象になり、この場合、183日以上滞在しているので、2004年1月1日から米国税法上居住者(Resident)扱いになります(2004年の1月1日より継続的に米国に滞在している場合)。その場合の計算式を以下に示します。詳しくは、居住者(Resident)と
非居住者(Non Resident)の決定方法 を参照ください。
2002年 0日 + 2003年 0日 +2004年 実際の滞在日数 ≧ 183
従って、2004年以降に関しては、税法上居住者(Resident)でありながら、入国日より5年間である2007年3月31日までの所得分をTreaty
Article
#20(1)を使うことによって非課税所得扱いとします。この場合のフォームですが、1040NR+8833、もしくは1040で申告します。1040で申請する場合は税額の面で大きな恩恵を得ることが可能ですが、1040を使うことを選択(税法上Resident
扱いを受ける)して、なおかつ日米租税条約の恩恵を受けることが可能である、というきちんとした説明文の添付が望ましいと言えます。
(2007年の申告)
税法上居住者(Resident)でありながら、入国日より5年間である2007年3月31日までの所得分をTreaty
Article
#20(1)を使うことによって非課税所得扱いとします。2007年に税額が発生する場合は、配偶者・扶養者(子供2人)の控除を取る必要があるため、該当する方がソーシャルセキュリティナンバーを持っていない場合は、この控除のために、ITIN (Individual Tax Identification Number)の取得
が必要になります。米国生まれの子供がいる場合は、Child Tax Credit も非常に大きな節税効果を発揮します。Child
Tax Credit に関しては、控除について (控除群3: Credit)
を参照ください。
(2008年以降)
税法上居住者(Resident)扱いとして申告します。これ以降の帰国に関しては、Dual Status としての申告が必要になることがあります。入国年、出国年の注意点
を参照ください。
州税に関しては、それぞれの州により扱いが違います。(詳しくは、州税に関する注意事項 を参照ください)
NIH
やNASA などの研究者の場合、メリーランド州は、
日米租税条約による免税が認められない州のため、州所得税の支払い義務が生じます。NIH やNASA では、多くのケースで州所得税の源泉徴収がされないため、
自主的に州に納付(年4回)する必要があります。この場合のフォームは502D となります。