控除群2: Itemized /Standard Deduction

控除群2としての控除では、米国税法上居住者(Resident)である場合は、Standard Deduction と、Itemized Deduction の大きいほうを選択 できます。税法上非居住者(Non Resident)の場合は少し制限されたItemized Deduction のみ 控除の対象になります。

  • Standard Deduction (米国税法上居住者(Resident)のみ)

米国税法上居住者(Resident)扱いを受けるか、もしくはIndia のTax Treaty が使える非居住者(Non Resident)の場合(かなり稀)、Standard Deduction として以下の金額を無条件で控除できるようになります。ただし、ファイリングステータスがMarried Filling Separately の場合や、税法上の扱いが、Dual Status の場合は、Standard Deduction が使えなくなるケースがあります。これらについて詳しくは、Filing Status について や居住者(Resident)と非居住者(Non Resident)の決定方法 を参照ください。65歳以上の高齢者の方や盲目の方には、一定額の控除が以下の金額に追加として認められています。

Standard Deduction(2016年)

Single 6,300 ドル
Married Filing Jointly 12,600 ドル
Qualified Widow (er) With Dependent Child 12,600 ドル
Head of House Hold 9,300 ドル
Married Filing Separately 6,300 ドル

  •  Itemized Deduction

Itemized Deduction の項目は以下のもので構成されています。これらについて税法上居住者(Resident)として利用するときには、Standard Deduction との兼ね合いを意識して利用する必要があります。なお、高額所得者はItemized Deduction が段階的に減額されます。税法上居住者(Resident)の場合は、1040などの申告書に別表(Schedule A)を添付する必要があります。税法上非居住者(Non Resident)の場合は、1040NR のPage.3 にItemized Deduction が既に含まれています。

医療費 (Medical and Dental Expenses) ※税法上居住者(Resident)のみ

一般に医療費は、AGI (Adjusted Gross Income)の10%(65歳以上の方は7.5%)を超える額が、支払った年の控除対象となります。これは雇用主や保険会社による払い戻し(Reimbursement)を受けていない部分が 、控除の対象となります。また、医療費は、自分自身、配偶者、扶養者のものが対象となります。税法上Non Resident となると、この控除は認められていません。

(代表的な医療費控除項目)

・処方箋を伴う薬代
・医療及び健康保険料
・メガネ、コンタクトレンズ代
・診療、手術費用
・医療を受けるための交通費
・医療用特殊器具 など

※処方箋を伴わない薬代や美容整形などは対象外

(例)仮にAGI が70,000 ドルの人がいたとすると、その人が控除できるのは、70,000×10%=7,000 ドルを超える医療費が控除の対象になります。

特定の支払い税金 (Taxes You Paid)

その年に支払った税金(州所得税、州消費税、地方税、外国で支払った税)が控除の対象になります。しかし、Federal Income Tax は控除対象になりません。

なお、2004年以降の申告では、American Jobs Creation Act of 2004 によって、支払った州税と消費税(Sales Tax)のどちらかを控除に使用できるようになりました。消費税といっても、一つ一つのレシートを合計する作業は容易ではないので、IRSは各州の消費税率を考慮し、かつ所得額に応じた一定額を控除に使用できるような基本控除額を設定しました。なお、家、車、ボート、飛行機などの購入に関する消費税分は、この一定額の控除に追加的に使用することが可能です。

特定の支払利息 (Interest You Paid) ※税法上居住者(Resident)のみ

以下の支払利息が控除対象になります。

・適格住宅利息(Qualified Residence Interest)

・投資関連利息(Investment Interest)

・事業に関連する利息(Business Interest)

なお、個人的な利息(Personal Interest)は控除の対象ではありません。

寄付 (Gifts to Charity)

米国内の適格団体(Domestic Qualified Organization)への寄付が控除対象となります。寄付は現金以外のものでも認められています。

災害・盗難損失 (Casuality and Theft Losses)

一般に、災害など一件につき100ドルを引いた後で、すべての災害・盗難損失費用合計のうち、AGI (Adjusted Gross Income)の10%を超える額が控除の対象となります。

その他 (Miscellaneous Deductions)

その他のItemized Deductionの代表的なものは以下のものあり、これらはAGI (Adjusted Gross Income)の2%を超える額が控除の対象となります。特に税法上Non Resident の方は、Standard Deduction が使えない分、ここでの控除が考えられますので、よく考慮に入れておく必要があります。

・返金されない*ビジネス費用

・仕事関連の継続教育費用 (詳しい情報は、教育費をうまく使う を参照ください)

・投資関連費用

・確定申告の申告書作成料 など

また、AGIの2%の制限を受けないその他のItemized Deduction としては、ギャンブル費用(ギャンブル収入を上限とする)などがあります。その他もありますので、詳しくはIRSのInstruction などをご参考ください。

*ビジネス費用には個別に詳細のルールが定められています。控除の可否を個別に検討する必要があります。以下に参考となるIRS Publication を示します。

(ビジネス費用の例)
出張旅費(Job Travel)、労働組合費(Union Due)、食費・接待費(Meals and Entertainment)、職業用制服(Uniform not adaptable general use)、専門誌購読料(Subscription to Professional Journal)、職業団体会員費(Dues and Professional Society) など

Publication 463

:Travel, Entertainment, Gift and Car Expenses

Publication 535

:Business Expenses

Publication 529

:Miscellaneous Deductions

  •  Itemized Deductionの具体例

以下の例は、税金の計算方法 でも載せているものですが参考にして下さい。

(例)Aさんは2016年に医療費の支払いが8,000ドル、州所得税の支払いが2,000ドル、通っている教会への寄付金額が1 ,000ドルだったとします。また、AさんのAGI (Adjusted Gross Income)が70,000ドルであり、夫婦合算申告(Joint Return)をすると仮定します。


上記のAさんの例では医療費の8,000ドル、州税2,000ドル、及び寄付金1,000ドルは結果的に控除に使えません。理由はStandard Deduction で12,400ドルの控除をした方が税額を低くできるからです。従って、Itemized Deduction に入る項目は常にStandard Deduction の金額といつも比較して考える必要があります。

  •  Itemized Deduction のResident とNon Resident の比較